発売前にこのブログで散々腐したトヨタの86だが発売から2年経過した今でもそれなりに売れているらしい。
以下が反省記事だが
当たった予測と外した予測
2013-11-05 22:24:51 | マーケティング
今日は上記記事の補足。
皮肉にも以下の書籍に86が売れた理由が載ってた。
非常識な本質――ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果を創り出せる水野和敏フォレスト出版
水野Pによれば250万円のスポーツカーはプレミアムブランドじゃないらしい。
GT-Rとの比較に出していた。
だが・・・
GT-Rは思ったほど売れず(特に日本と北米市場)、私が同根・同じ穴のムジナと断罪した86は奇しくも日米でそれなりに売れている
確かに86は結構な頻度で街で見かけるから。
一方のGT-Rは発売から6年が経過してたった1度それも都内でみかけただけ。
ホント、売れてない。
今やポルシェなんて地元で四六時中見かける。
ヘタすると86と同じ頻度かも知れない。
普通にユニクロに停まってるんだから。
話を戻すがトヨタのマーケティングの勝利と思われる。
そう
意図的にぶつけたんだろう
86を作った多田Pの発言からも伺い知れるし、実際の話、クラスこそ違えど駆動レイアウトやスタイリング等、パッケージングはかなり似ている。
1/24 スポーツカーシリーズ No.323 トヨタ 86 24323タミヤタミヤ
ゾロ目の777万円は高いが乗り出し300万円くらいなら買ってもいいな
そう思う層がリタイヤ団塊の世代や趣味金を持て余した40代〜50代の独身男性を中心に一定数居ることを掴んでたんだろう。
若者のクルマ離れ云々は内外を欺く陽動作戦に過ぎない。
GT-Rの失敗の本質は
一、仮想敵をポルシェに設定したこと
二、性能と価格で勝負を挑んだこと
この2点に尽きる。
ポルシェを買うような輩はスペック上の性能や価格なんて二の次だから。
嘗てスカイラインGT-Rとポルシェ911は全く別の車であることは誰でも認識できたが
1/24 NISSAN スカイライン 2000GT-R ストリートカスタム 24335タミヤタミヤ
1/43 ポルシェ 911 〓 1964 ナロー Blue 〓 Porsche( PMA ) ミニチャンプス( PMA ) ミニチャンプス
今やそのスタイリングは酷似している。
1/24 R/C ニッサン GT-R (R35) シルバーシー・シー・ピーシー・シー・ピー
1/24 スポーツカー No.229 1/24 ポルシェ 911 GT3 24229タミヤタミヤ
どっちが擦り寄ったか?
一目瞭然であろう。
結局、GT-Rはポルシェのエピゴーネンの烙印を押されたと言っていい。
それくらい北米市場で売れていないから。
乗り味は絶対に違うはず、なのに、である。
これはプレミアムブランドの覇者BMWにも言える。
一にもニにもスタイリング
ゆえに2000年代メルセデスが大きくシェアを食われたんだろう。
昔から全然違うから、設計思想が。
BMW COMPLETE (コンプリート) Vol.61 2014年 09月号 [雑誌]学研マーケティング学研マーケティング
BMW×af imp.3 (CARTOP MOOK af imp. limited series)交通タイムス社交通タイムス社
女は見た目!枝口 玲己PHP研究所
実は日産とBMWはある老舗プレミアムブランドを窮地に追い込んだことで一致している。
何処か?
ジャガー―スポーティかつエレガント 深遠なるジャガーの世界 (ワールド・カー・ガイド・DX)ネコ・パブリッシングネコ・パブリッシング
である。
1950年代〜60年代半ばにかけてはジャガーの黄金時代だった訳だが・・・
![]()
1/18 ジャガー Eタイプ ロードスター シリーズI 3.8 (クリーム)オートアートオートアート
は
1/12 ビッグスケールシリーズ No.51 フェアレディ 240ZG ストリートカスタム 12051タミヤタミヤ
の出現によって頼みの綱だった北米市場から駆逐される。
2台並べてみれば仮想敵をジャガーに設定し、価格と性能、何よりクォリティ(製造品質)で勝負を挑んだことも明白である。
一方のBMWはEC結成でイギリスをしめ出した欧州市場でジャガーを駆逐してしまった。
ジャガーはクォリティが低い云々言う輩が居るが正直、この頃のBMWだってクォリティも性能もどっこいだったと思う。
その結果、1979年にはジャガーの総生産台数は9000台にまで激減し再建のため民営化される運びになった。
![]()
DATSUN SAVES
フェアレディZが別名プアマンズジャガー(貧乏人のジャガー)と言われた所以である。
価格も安い!
壊れないので修理代もかからない!
燃費も良いのでガソリン代も節約できる!
人気があるのでリセールバリューも高い!
クーラー(死語)も効くよ〜
今風に言えば
コスパ高い!
同じエピゴーネンでもアメリカ人の実利主義に合致したフェアレディは売れに売れた訳だ。
二正面作戦は戦史家の戒める所、東西から挟み撃ちにあった大英帝国に勝ち目はなかった。
アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡+10USMジャパンUSMジャパン
そもそも伝統重視で形式張ったイギリス人に実利主義などなかった。
つまりこういうことだ。
ジャガー=GT-R
86=フェアレディZ
これはあくまでもマーケティング上の例えである。
だから水野Pの言う 非常識の本質 と言うのは エンジニアの文法上 に過ぎない。
ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果
結果=製品単体(モノ)で自己完結
上記書籍には販売の話は出てくるけどマーケティングの話がほとんど出てこないから。
営業ないしは販売と市場調査は別
もっと書けば
市場調査と広告戦略も別
マーケティング的には実に旧態然とした手法しか採用していない。
フェアレディZ=プアマンズジャガー
↓
GT-R=プアマンズポルシェ
これが上手く行かなかったのは当然で、プアマンズポルシェは正真正銘の元祖が存在したからである。
ポルシェの生涯―その時代とクルマ三石 善吉グランプリ出版
自動車の歴史とブランドの成り立ちを知っていれば実に初歩的な話にすぎない。
![]()
実際にオーナーになればもっと分かるだろう。
結局、ブランド認知度が低く元祖がはっきりしないこともあってほとんど同じ手法でトヨタは成功した訳だ。
お株を奪う
ま、歴史を遡ればジャガーも同じ手法でアストンマーチンを隅に追いやっちゃったんだが・・・・
歴史は繰り返す
ダイハツ新型COPEN (CARTOP MOOK ニューカー速報プラス)交通タイムス社交通タイムス社
然り。
ちなみに嘗て北米市場でバカ売れしていたフェアレディZももう昔ほどは売れなくなって久しい。
桁が1つ違う。
理由は明白で余りにポルシェに酷似しているからである。
1/24 スポーツカーシリーズ No.315 1/24 NISSAN フェアレディ Z Z34 24315タミヤタミヤ
1/24 スポーツカー No.229 1/24 ポルシェ 911 GT3 24229タミヤタミヤ
現行車はこれまた水野Pが設計に関わったと思われ重過ぎるのも批判される理由だ。
先発のフェアレディZが思ったほど売れていないのでそもそもポルシェを仮想敵にした戦略が功を奏さないことは明らかだったはず。
現在では日本はGT-Rよりも売れておらず当然、ポルシェをや。
まぁ
性能を追求するとどの乗り物も同じようなスタイリングに落ち着く
のもまた万古不易なんだが・・・
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.208 陸上自衛隊 90式戦車 35208タミヤタミヤ
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.271 ドイツ連邦 主力戦車 レオパルト2A6 35271タミヤタミヤ
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.274 イギリス 主力戦車 チャレンジャー2 イラク戦仕様 35274タミヤタミヤ
昔は各国個性ありまくりだったから
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.75 日本陸軍 97式中戦車 チハ 35075タミヤタミヤ
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.282 フランス 戦車 B1 bis 35282タミヤタミヤ
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ N0.215 ドイツ III号戦車 L型 35215タミヤタミヤ
水野Pの自画自賛本にはやたら おもてなし って言葉が出てくるが、時流に便乗して後で取って付けたような気がしてならない。
ほとんど結びついていないから。
恐らく
日本独自の付加価値
スポーツカー+α
を説明したいんだろうが無理ありまくりである。
実際に乗っていたから言えるが世界で一番おもてなし度が高いのは古き良き英国車である。
![]()
楽しく走れる優雅な応接間
と言って過言ではなかった。
で、そんな車を欲しているユーザーは今や皆無であることも特記しておく。
以上を踏まえると奇跡のV字曲線を描いた日産が何故ここ数年一人負けしているか?
察することが出来るかと思う。
2014.06.11
企業・業界 企業・業界
日産ゴーン社長の報酬、なぜトヨタ社長の5倍の10億円?業績一人負け、株価低迷…
最期になったが
プレミアムブランドの確立はかなり難易度高いよ
おわり
プレミアム戦略遠藤 功東洋経済新報社
以下が反省記事だが
当たった予測と外した予測
2013-11-05 22:24:51 | マーケティング
今日は上記記事の補足。
皮肉にも以下の書籍に86が売れた理由が載ってた。

水野Pによれば250万円のスポーツカーはプレミアムブランドじゃないらしい。
GT-Rとの比較に出していた。
だが・・・
GT-Rは思ったほど売れず(特に日本と北米市場)、私が同根・同じ穴のムジナと断罪した86は奇しくも日米でそれなりに売れている
確かに86は結構な頻度で街で見かけるから。
一方のGT-Rは発売から6年が経過してたった1度それも都内でみかけただけ。
ホント、売れてない。
今やポルシェなんて地元で四六時中見かける。
ヘタすると86と同じ頻度かも知れない。
普通にユニクロに停まってるんだから。
話を戻すがトヨタのマーケティングの勝利と思われる。
そう
意図的にぶつけたんだろう
86を作った多田Pの発言からも伺い知れるし、実際の話、クラスこそ違えど駆動レイアウトやスタイリング等、パッケージングはかなり似ている。

ゾロ目の777万円は高いが乗り出し300万円くらいなら買ってもいいな
そう思う層がリタイヤ団塊の世代や趣味金を持て余した40代〜50代の独身男性を中心に一定数居ることを掴んでたんだろう。
若者のクルマ離れ云々は内外を欺く陽動作戦に過ぎない。
GT-Rの失敗の本質は
一、仮想敵をポルシェに設定したこと
二、性能と価格で勝負を挑んだこと
この2点に尽きる。
ポルシェを買うような輩はスペック上の性能や価格なんて二の次だから。
嘗てスカイラインGT-Rとポルシェ911は全く別の車であることは誰でも認識できたが


今やそのスタイリングは酷似している。


どっちが擦り寄ったか?
一目瞭然であろう。
結局、GT-Rはポルシェのエピゴーネンの烙印を押されたと言っていい。
それくらい北米市場で売れていないから。
乗り味は絶対に違うはず、なのに、である。
これはプレミアムブランドの覇者BMWにも言える。
一にもニにもスタイリング
ゆえに2000年代メルセデスが大きくシェアを食われたんだろう。
昔から全然違うから、設計思想が。



実は日産とBMWはある老舗プレミアムブランドを窮地に追い込んだことで一致している。
何処か?

である。
1950年代〜60年代半ばにかけてはジャガーの黄金時代だった訳だが・・・


は

の出現によって頼みの綱だった北米市場から駆逐される。
2台並べてみれば仮想敵をジャガーに設定し、価格と性能、何よりクォリティ(製造品質)で勝負を挑んだことも明白である。
一方のBMWはEC結成でイギリスをしめ出した欧州市場でジャガーを駆逐してしまった。
ジャガーはクォリティが低い云々言う輩が居るが正直、この頃のBMWだってクォリティも性能もどっこいだったと思う。
その結果、1979年にはジャガーの総生産台数は9000台にまで激減し再建のため民営化される運びになった。

DATSUN SAVES
フェアレディZが別名プアマンズジャガー(貧乏人のジャガー)と言われた所以である。
価格も安い!
壊れないので修理代もかからない!
燃費も良いのでガソリン代も節約できる!
人気があるのでリセールバリューも高い!
クーラー(死語)も効くよ〜
今風に言えば
コスパ高い!
同じエピゴーネンでもアメリカ人の実利主義に合致したフェアレディは売れに売れた訳だ。
二正面作戦は戦史家の戒める所、東西から挟み撃ちにあった大英帝国に勝ち目はなかった。

そもそも伝統重視で形式張ったイギリス人に実利主義などなかった。
つまりこういうことだ。
ジャガー=GT-R
86=フェアレディZ
これはあくまでもマーケティング上の例えである。
だから水野Pの言う 非常識の本質 と言うのは エンジニアの文法上 に過ぎない。
ヒト・モノ・カネ・時間がなくても最高の結果
結果=製品単体(モノ)で自己完結
上記書籍には販売の話は出てくるけどマーケティングの話がほとんど出てこないから。
営業ないしは販売と市場調査は別
もっと書けば
市場調査と広告戦略も別
マーケティング的には実に旧態然とした手法しか採用していない。
フェアレディZ=プアマンズジャガー
↓
GT-R=プアマンズポルシェ
これが上手く行かなかったのは当然で、プアマンズポルシェは正真正銘の元祖が存在したからである。

自動車の歴史とブランドの成り立ちを知っていれば実に初歩的な話にすぎない。

実際にオーナーになればもっと分かるだろう。
結局、ブランド認知度が低く元祖がはっきりしないこともあってほとんど同じ手法でトヨタは成功した訳だ。
お株を奪う
ま、歴史を遡ればジャガーも同じ手法でアストンマーチンを隅に追いやっちゃったんだが・・・・
歴史は繰り返す

然り。
ちなみに嘗て北米市場でバカ売れしていたフェアレディZももう昔ほどは売れなくなって久しい。
桁が1つ違う。
理由は明白で余りにポルシェに酷似しているからである。


現行車はこれまた水野Pが設計に関わったと思われ重過ぎるのも批判される理由だ。
先発のフェアレディZが思ったほど売れていないのでそもそもポルシェを仮想敵にした戦略が功を奏さないことは明らかだったはず。
現在では日本はGT-Rよりも売れておらず当然、ポルシェをや。
まぁ
性能を追求するとどの乗り物も同じようなスタイリングに落ち着く
のもまた万古不易なんだが・・・



昔は各国個性ありまくりだったから



水野Pの自画自賛本にはやたら おもてなし って言葉が出てくるが、時流に便乗して後で取って付けたような気がしてならない。
ほとんど結びついていないから。
恐らく
日本独自の付加価値
スポーツカー+α
を説明したいんだろうが無理ありまくりである。
実際に乗っていたから言えるが世界で一番おもてなし度が高いのは古き良き英国車である。

楽しく走れる優雅な応接間
と言って過言ではなかった。
で、そんな車を欲しているユーザーは今や皆無であることも特記しておく。
以上を踏まえると奇跡のV字曲線を描いた日産が何故ここ数年一人負けしているか?
察することが出来るかと思う。
2014.06.11
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日産ゴーン社長の報酬、なぜトヨタ社長の5倍の10億円?業績一人負け、株価低迷…
最期になったが
プレミアムブランドの確立はかなり難易度高いよ
おわり
