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逆襲のブライアン・ウィルソン

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最初に2つ謝罪をば。

一、記事のアップが1年近く遅れたこと

二、夏バテでビシッとした記事は書けません

〜〜〜〜

昨年、5月、ロックの三大聖人の筆頭、聖バディ・ホリーのトリビュート・アルバムが発売された。

レイヴ・オン・バディ・ホリー~バディ・ホリーへ捧ぐクリエーター情報なしユニバーサル ミュージック クラシック
御大ポール・マッカートニーを筆頭にフィオナ・アップル、パティ・スミス、ルー・リード、グラハム・ナッシュほか英米の錚々たるアーティストが集結しもはや音楽後進国に堕した日本以外、音楽先進国の話題を独占した。
だが・・・・

ちょっと、待った!!

リッスン・トゥ・ミー:バディ・ホリークリエーター情報なしビクターエンタテインメント
9月にはもう1枚、トリビュート・アルバムが発売されたからである。
こちらはリンゴ・スター、ブライアン・ウィルソン、ジェフ・リン、ジャクソン・ブラウン等錚々たる面子・・・・
どちらのアルバムのそのクォリティは滅茶苦茶高いです。
無茶苦茶カッコいいアルバム・ジャケットも甲乙付け難い・・・・
私もジャッジは下したくない・・・・
だが・・・・

しましょう。

この対決は











「リッスン・トゥ・ミー:バディ・ホリー」の勝ちでございます。

2枚に収録された楽曲を全て聴きましたがずば抜けて凄いのが1曲ありました。
このカバー。



GREAT!!

完成度の高さがハンパない。
音色の美しさ、感動のあまり涙が溢れて来たから。
これまた今さらだけど

ブライアン・ウィルソンは天才

一体全体、上記楽曲を聴いてどれだけのリスナーが気づいたのか?
疑問だ。

バディ・ホリー→ビートルズ

ちょっと待った!
俺の話を聞いてくれ!

これまで何回かこの不遇の天才について書こうと思ったが私は書けなかった。
感傷的な理由で。
以前、ピート・ベストの記事を書いたがブライアン・ウィルソン(Brian Douglas Wilson、1942年6月20日 - )の苦悩ってのはピートの比じゃないから。
ホント、洒落になってない。
ビートルズ神話の最大の被害者こそブライアン・ウィルソンその人だから。
プロデューサーのジョージ・マーティンを含めあの天才集団に一人で立ち向かうことを考えたらゾッとする。
人一倍負けん気の強かったブライアン・ウィルソンは立ち向かった訳だが・・・・その感受性の高さゆえに或る日、心がぽっきり折れてしまったのである。
で、その折れ方も凡人の折れ方とは違うんで。
詳しくはネットで検索かけて下さい。
1970年〜90年代半ばまでほとんど廃人同然だったらしい。
そもそも1942年&43年生まれのロック・スターは鬼門、否、厄年、否、丙午でして。

ブライアン・ジョーンズ (Lewis Brian Hopkins Jones、1942年2月28日 - 1969年7月3日)

ジミ・ヘンドリックス  (James Marshall Hendrix、1942年11月27日 - 1970年9月18日)

ジャニス・ジョプリン  (Janis Lyn Joplin、1943年1月19日 - 1970年10月4日)

ジム・モリスン  (James Douglas Morrison、1943年12月8日 - 1971年7月3日)

皆、夭折し30歳まで生きられなかった。
1970年代初頭に

次に死ぬミュージシャン

の筆頭がブライアン・ウィルソンで次点がキース・リチャーズ(Keith Richards, 1943年12月18日 - )だったと言われる。
タフなキースはピンピンしていたがブライアン・ウィルソンは繊細な人間であり半分死んだも同然だった訳だ。
だが90年代後半になると徐々に復活していき、2002年にはエリザベス女王即位50周年のコンサートにも登場した。
そして今年ついに

THE BEACH BOYS | UPCOMING ARTIST - Creativeman

ビーチ・ボーイズ再結成&単独来日公演も決定した。
バンドは一時、分裂状態だっただけに本当に奇跡的だ。
こんな良い表情のブライアン・ウィルソンは初めて見た気がする。
で、ブライアン・ウィルソン完全復活の紛うことなき証拠こそ、バディ・ホリーのカバー、「リッスン・トゥ・ミー」だ。

ブライアン・ウィルソン以外の何者でもないサウンド

だから。
バディ・ホリーの楽曲は汎用性が高いから出来るのだがそれを踏まえても本当に素晴らしい!!
ブライアン・ウィルソンは大きな手ごたえを感じたはずである。

打倒、ビートルズ!!

打倒、ポール・マッカートニー(Sir James Paul McCartney Jr, MBE、1942年6月18日 - )!!!!

かなえられずば死ねませぬ!!

40数年の積り積もった何か、不遇の天才の’漆黒の闇’がこんな甘く爽やかで心地よい音色になってしまうなんて・・・
繰り返す

メロディとビート

この2つを抑えれば名曲は無尽蔵に創ることが可能だ。
そして名曲はリズムを替えることで無限に焼き直しが可能なのだ。
今回、御大ブライアン・ウィルソンが新たに加えたのは

ハーモニー(和声)の増強

これである。
これに関しては俺はビートルズは勿論、他のどんなミュージシャンにも負けんよ、と。
と偉そうに書きつつ私もこのアルバム

ペット・サウンズクリエーター情報なしEMIミュージック・ジャパン
は理解できなかった・・・
でもシングルで発売した「グッド・ヴァイブレーション」は昔から大好きだしポップス路線のナンバーもみんな大好き。
だから今、改めて聴いたら上記アルバムも理解できるかも知れない。
以下のアルバムも然り。

スマイルクリエーター情報なしワーナーミュージック・ジャパン

スマイルクリエーター情報なしEMIミュージックジャパン

今年に入り本格的なレコーディング・アルバムを発表し文字通り完全復活。

ゴッド・メイド・ザ・ラジオ~神の創りしラジオクリエーター情報なしEMIミュージックジャパン
レビューも激賞の嵐。
いずれにせよやっぱりバディ・ホリーは天才中の天才。
周りの連中には全く理解されなかったけどずっとずっと信じて来た私は本当にうれしい。
廃人、否、再起不能と言われた老齢の天才を完全復活させ再び第一線に戻す。
そんな大偉業を成せる音楽家が他にいるだろうか?

一般人を救済するより天才を救済する方が何百倍も難しい

そしてそんな偉業が成せるのは

芸術だけ

である。
神という言葉が凡俗なネット住人の手垢にまみれて久しい。
ゆえにバディ・ホリーは’聖人’としたい。

御大ブライアン・ウィルソンには少し及ばないが次点はこのカバー



やはり「リッスン・トゥ・ミー:バディ・ホリー」から5人目のビートルズことジェフ・リンによる「ワーズ・オブ・ラブ」。
私の昔からのフェイバリット・ソングで恐らくビートルズの楽曲の中で1番好きだろうね。
まぁ日本で10人も理解できないと思うけどジェフ・リンの

ビートルズ及びポール・マッカートニーに対する愛情及びリスペクト

これがギッチギチに詰まってる。
バディ・ホリーのオリジナルとビートルズのカバーバージョンを聴き比べれば分ると思う。
これは、本当に凄いよ。
この素晴らしいベースラインを創ったのはバディ・ホリーじゃなくてポール。
だけど・・・ジェフ・リンのバージョンは100%ポールではない。
こちらがポールのベースラインだが



リフのパターンが多い。
一方

ベーシック・リフの凄さを知ってますか?

そう、ジェフ・リンは1番印象的なリフを繰り返し演奏しているだけなのだ。

’ダーンタ ダッタ ダーンタ ダタダタ’ゞ 

でもこれはこれで滅茶苦茶カッコいい!
他、ガチャガチャ変わったリズムを投入し、ギターはツインリードで、当然、ヴォーカルもダブルトラッキング。

バディ・ホリー→ビートルズ→ジェフ・リン

50年代→60年代→21世紀

こんなシンプルな楽曲がこれほど伸びしろがあるとは?一体全体どれだけのリスナーが気づいていたのだろうか?
アップした動画、昔のレナウンのCMみたいなアニメ



はこの曲が好きなリスナーが自主制作したものと思われるが類は類を呼ぶ。
感覚が私と同じなんだと思う。

若手も負けちゃいない。



これまた「リッスン・トゥ・ミー:バディ・ホリー」からPatrick Stump'による "Everyday" だが数多あるこの曲のカバーでもトップクラスだろう。
オリジナルは鉄琴だがこれを木琴にしよりソフトで滑らか、優しくて豊饒なサウンドにしている。
当然、新しいリズムを随所に導入。

シンプルだが抑揚があるメロディ

この主線ないしは骨格がしっかりしているからこそ大胆なアレンジが出来るし生きてくる。
歌唱力もバッチリ!

他にも上記2枚のアルバムには名カバーが目白押しだが・・・・キリがない。

バディ・ホリーの解釈は自由だし故にそのアレンジは無限大である!!

バディ・ホリーの死は音楽の死んだ日と言われた。
ある意味でそれは正しかった。
だがある意味でそれは大間違いだったのである。
大袈裟ではなくバディ・ホリーに出会わなくば今の私は全く別の人間になっていたと思う。
ロック・ミュージックは勿論、音楽とは無縁に等しい人間に他ならない。

おわり

The Very Best of Buddy Hollyクリエーター情報なしNot Now

Memorial Collection (Dig) (Slip)クリエーター情報なしGeffen Records

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